通関業者を使うべき?食品輸入で失敗しない業者選びと役割解説

食品輸入の基礎知識

食品輸入は「書類が通れば終わり」ではない

「食品だから、普通の輸入よりちょっと面倒そう…」
「通関業者は高そうだし、自分でできるのでは?」

食品輸入を始めたばかりの方から、このような声を現場でよく聞きます
しかし実際には、

  • 食品等輸入届出が通らず、貨物が港で止まる
  • 検疫対応が遅れ、保管料(デマレージ)が発生
  • 表示ミスで販売不可・廃棄

といったトラブルは珍しくありません。

この記事では、
「食品輸入で通関業者を使うメリット」と「食品輸入に強い通関業者の選び方」 を、
輸入実務の視点から具体的に解説します。


食品輸入における通関業務の特殊性

食品輸入は「税関」+「検疫所」の二重チェック

食品輸入では、通常の輸入通関に加えて、

  • 厚生労働省(検疫所)への
    食品等輸入届出
  • 成分・製造工程・原材料の確認
  • 場合によっては検査命令・モニタリング検査

が発生します。

👉 この流れを理解していないと、
「税関は通ったのに、食品等輸入届出が差し戻された」
という事態になりがちです。

※ 食品等輸入届出の基礎は
▶︎ 関連記事:食品等輸入届出書の書き方【記入例つき】


初心者が誤解しやすいポイント

  • ❌ 通関業者=税関対応だけ
  • ⭕ 食品輸入では 検疫対応まで含めて実務力が問われる

ここが、食品輸入で「通関業者選び」が重要な理由です。


食品輸入で通関業者を使う5つのメリット

① 食品等輸入届出の作成・差戻し対応を任せられる

食品届出は、

  • 英文原材料表
  • 製造工程表
  • 添加物の使用有無

など、専門知識が必要です。

食品輸入に慣れた通関業者であれば、

  • 事前チェック
  • 差戻し時の修正ポイント把握
  • 検疫所とのやり取り

まで一括対応してくれます。


② 検査リスクを事前に把握できる

食品によっては、

  • 初回輸入
  • 動物性原料を含む
  • 特定国からの輸入

などの理由で検査命令が出やすいものがあります。

経験豊富な通関業者は、
「この商品は検査になる可能性が高い」
事前に教えてくれる ため、

  • 納期調整
  • コスト試算

がしやすくなります。


③ デマレージ・保管料のリスクを減らせる

食品輸入でよくある失敗が、

書類不備 → 通関ストップ → 港で保管料発生

例えばコンテナ貨物の場合、
1日あたり1〜2万円以上かかるケースも。

通関業者を使うことで、

  • 書類準備の前倒し
  • 検疫・通関の段取り調整

が可能になり、無駄なコストを防げます


④ 表示・販売トラブルの予防につながる

食品輸入では、

  • 食品表示法
  • 原材料・添加物表示

も重要です。

食品輸入に強い通関業者は、
「その表示だと販売前に修正が必要」
実務的なアドバイスをしてくれることがあります。

※ 表示については
▶︎ 関連記事:食品輸入を始める前に必ずやるべき準備リストと原材料表示で失敗しないための注意点


⑤ 自分は「仕入れ・販売」に集中できる

初心者〜中級者ほど、

  • 書類作成
  • 行政対応

に時間を取られがちです。

通関業者を使うことで、
本来注力すべき「ビジネス」に集中できるのは大きなメリットです。


食品輸入に強い通関業者の選び方【実務チェックポイント】

① 「食品専門」または実績が明確か

確認すべき質問例:

  • 食品輸入の通関実績はどのくらいありますか?
  • 食品等輸入届出の対応件数は?

👉 「何でもやります」より、
食品実績を具体的に話せる業者が安心です。


② 検疫対応まで一貫して対応しているか

  • 検疫は別会社
  • 書類は自分で作成

というケースもあります。

食品初心者の場合は、

  • 通関
  • 検疫
  • 書類作成補助

まとめて対応できる業者がおすすめです。


③ 事前相談にしっかり応じてくれるか

良い通関業者ほど、

  • 輸入前の相談
  • HSコード・検査リスクの説明

を丁寧にしてくれます。

「貨物が来てからでないと分からない」
だけで終わる業者は要注意です。


④ 費用が「食品込み」で明確か

食品輸入では、

  • 通関料
  • 食品届出代行費
  • 検査立会費

などが発生します。

見積時に
「食品対応込みの総額」 を確認しましょう。


まとめ|食品輸入は「通関業者選び」が成否を分ける

記事の重要ポイント

  • 食品輸入は 税関+検疫 の知識が必須
  • 通関業者を使うことで
    • 書類ミス
    • 検査トラブル
    • 無駄なコスト
      を防げる
  • 「食品輸入に強い実績」と「事前相談対応」が業者選びのカギ

食品輸入は、
「最初の1社選び」で難易度が大きく変わる分野です。

ぜひ関連記事も参考に、
輸入体制を整えていきましょう。

▶︎ 関連記事:食品輸入の流れをゼロから理解!最初にやるべきこと7つ
▶︎ 関連記事:食品輸入の必要手続きと検疫の流れを徹底解説

参考資料

  1. 厚生労働省 検疫所|食品等輸入届出制度
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yunyu/
  2. 税関(財務省)|輸入通関手続
    https://www.customs.go.jp/
  3. 消費者庁|食品表示法
    https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/
  4. 日本関税協会|通関制度の基礎
    https://www.kanzei.or.jp/