食品輸入で輸入者がやること・やらなくていいこと|初心者向けに役割整理

食品輸入の基礎知識

【結論の要約】

  • この記事では、食品輸入において輸入者自身がやること・やらなくていいことを整理します。
  • 一般的に輸入者は、取引判断・商品確認・書類内容の責任を担い、実務操作は外注可能です。
  • 初心者が最初に押さえるべき重要点は、「任せられる作業」と「任せられない責任」を分けて理解することです。
  • 通関業者には、NACCS操作や申告実務を任せられますが、判断責任までは委任できません。

導入

食品輸入を始めると、
「全部自分でやらないといけないのか?」
「通関業者にどこまで任せていいのか?」
と迷う初心者は少なくありません。

よくある誤解として、
実務を任せた=責任も任せた
と考えてしまうケースがあります。

その結果、
トラブル時に
「それは輸入者の責任です」
と言われ、戸惑うこともあります。

この記事では、
食品輸入初心者向けに、
輸入者がやること・やらなくていいことを整理し、
通関業者に任せられる範囲を明確にします。


食品輸入における「輸入者の基本的な立場」

輸入者とは何か

輸入者とは、
日本で食品を輸入する責任主体です。

書類作成や操作を外注しても、
最終的な責任は輸入者に残ります。


食品輸入で輸入者が「やること」

やること①:商品・取引内容の判断

輸入者は、
何を輸入するかを決める責任があります。

具体例です。

  • 食品の種類・用途の確認
  • 原材料・添加物の把握
  • 日本で販売可能かの判断

これは、
通関業者では判断できません。


やること②:海外への発注・契約

発注行為は、
輸入者自身が行う業務です。

  • 数量・価格の決定
  • 取引条件(FOB・CIFなど)
  • 支払条件の確認

契約内容は、
後工程すべてに影響します。


インコタームズ(取引条件)についてはこちらの記事詳しく解説しています。
インコタームズ(FOB/CIF/DAP)と国際送料・輸送方法の比較

やること③:書類内容の確認と責任

輸入者は、
書類の中身に責任を持ちます。

確認すべき書類例です。

  • インボイス
  • パッキングリスト
  • 原材料表

作成は他者でも、
内容確認は輸入者の役割です。


食品輸入の必要書類についてはこちらのカテゴリで整理しています。
輸入書類の書き方と解説をご参照ください。

やること④:検疫対応の判断

検疫で質問や指摘が出た場合、
どう対応するかを決めるのは輸入者です。

  • 成分説明の追加
  • 補足資料の提出
  • 輸入中止の判断

こちらの記事で検疫トラブルを回避するコツをまとめています。
食品輸入でよくある検疫トラブルと対応法|食品別チェックリスト付き
検疫でのトラブル回避|聞いていいこと・聞くと面倒になること

食品輸入で輸入者が「やらなくていいこと」

やらなくていいこと①:NACCS操作

NACCSとは、
通関手続きを行う電子システムです。

原則として、
通関業者が操作します。

輸入者が直接操作する必要は、
ほとんどありません。


👉 関連:【輸入申告の電子手続き】NACCSとは?初心者向けに仕組みと流れを解説

やらなくていいこと②:輸入申告の実務作業

輸入申告とは、
税関へ提出する正式な申告作業です。

  • 申告データ入力
  • 税関とのやり取り
  • 許可取得手続き

これらは、
通関業者に任せられます。


通関業者についてはこちらの記事をご参照ください。
通関業者を使うべき?食品輸入で失敗しない業者選びと役割解説

やらなくていいこと③:税関との日常対応

税関からの照会対応も、
原則は通関業者経由です。

ただし、
判断材料は輸入者が提供します。


「これは通関業者に任せられる」業務一覧

通関業者に任せられる代表例

一般的に、
以下は通関業者の担当です。

  • NACCS入力・操作
  • 輸入申告書の作成
  • 税関・検疫との連絡
  • 輸入許可の取得支援

任せても責任が残る点

注意点です。

  • 内容の正確性
  • 商品選定の判断
  • 法令違反の結果

これらの責任は、
輸入者に帰属します。


初心者向けQ&A

Q1:全部通関業者に任せれば安心ですか?

結論:安心ではありません。
判断責任は輸入者に残ります。

Q2:書類作成も任せて大丈夫ですか?

結論:作成は可能です。
ただし内容確認は必須です。

Q3:検疫対応も代行できますか?

結論:連絡は代行可能です。
対応方針の決定は輸入者です。

Q4:輸入トラブルの責任者は誰ですか?

結論:原則として輸入者です。


まとめ(重要ポイント)

  • 輸入者は「判断」と「責任」を担う
  • 実務操作は通関業者に任せられる
  • NACCSや申告作業は不要
  • 任せても責任は移らない

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参考資料